8.カニャークマリ
〜毎日お祭り気分で最高にゆるい〜
(1)聖地でのんびり


インド人巡礼者の泊まるホテル
トリヴァンドラムから市バス(40ルピー)に乗り、昼過ぎにインド最南端の街カニャークマリに着いた。アラビア海とインド洋とベンガル湾が合流し、太陽が水平線から昇り水平線に沈む聖なる土地。インドの巡礼地である。バスから椰子の林やバナナ畑、田んぼが見えた。どことなく日本の田舎にも似た懐かしい風景が広がる。南インドの沿岸は緑が豊かだ。

 
 椰子の木だらけ                      道路際のバナナ畑

さて、バスを降りるとさっそく妙なお爺さんにつきまとわれた。宿泊所探しの手伝いでチップを稼いでいるみたいで、言われるまま、その小柄で陽気な爺さんと共に4つ見てまわり、結局、1番安いホテルにしてみた。N.R.S Lodge(約300ルピー)。

ここは巡礼地ゆえに観光客もほぼ99%インド人で、安宿にいるのもインド人家族ばかりだった。しかもこれが夜中の3時頃から廊下でおしゃべりをはじめるのだから全然寝られない。

ただ、海辺の強風に吹き飛ばされてか知らないけど、蚊がほとんどいなくて快適だった。でもやっぱりインド人がうるさくて寝られないので同じ事だ。これが安宿なのだろう。街のメインストリートでは真夜中でもおかまいなしにガンガン音楽が放送されっぱなしなので、そこら辺りで宿泊するとまた寝られない地獄が。

夜、日没を見にゆき、日本人を発見する。あと、道で売ってたひよこ豆のサラダ(茹で豆に塩とマサラスパイス)も食べた。うまし。

 

朝日を拝んだり服のまま海に入ったり
翌朝、朝日見物のため5:30に起床した。サンライズポイントにはすでにインド人がめちゃくちゃ集まっていて、そこに混じって日の出を待つ。ところが、まさに日の出直前に猛烈な便意に襲われてしまい、朝日を背にホテルへ爆走した。まぬけなことだ。

気が抜けて、前夜ほとんど寝ていなかったのもあり、そのまま朝寝をする。10時頃に朝食のため部屋を出たら、若いインド人ナンパ男に絡まれて胸タッチされた。最悪である。でもこの程度でいちいち落ち込んでいたらインドで旅行などできやしない。

気を取り直してともかく観光にいそしんだ。カニャークマリ観光は基本「日の出日の入りを見る、神殿をみる、海で沐浴する、安いお土産ものを見る」なので、まず、カニャークマリの処女神をまつるクマリ・アンマン寺院に行った。ありがたいことに異教徒でも中に入れてくれた。中は暗くて、呪文のような文句がエンドレスリピートされており、灯明の油で石は黒くテカり、良い香りがただよっている。感動的にムードがある。ご本尊クマリ女神のブロマイドを手に入れた。肌の白いバージョンと青いバージョンがありコスチュームも違う。青バージョンが本来のイメージかなと勝手に解釈してみる。ドラビダ族の末裔は色が黒い。

その後、ガンディ・ミュージアム。ピンク色の建物の中にガンディの写真が貼り付けてあるだけの不思議な施設。靴を預ける所でぼったくられ、中でも無理矢理ガイド(勝手にガイドしてくる連中)にぼったくられそうになったが10ルピーでやり過ごす。

お次はガート(沐浴する所)でぼんやりを決め込む。インド人達も何するでもなく座って海を眺めたりおしゃべりしたり、おやつを食べたり、歌を歌ったりと、思い思いに過ごしている。この国の人は実にのんびり上手だ。

のんびりしてたら調子っぱずれのアクセサリー売りにからまれた。怒鳴りつけて追っ払う。その後見よう見まねで私も沐浴した。服のまま海に入った。ここで沐浴すると今までの罪とかカルマが清められて生まれ変わるのだと言われた。おばちゃんもおねーちゃんも女性は皆、サリーを着たままできゃあきゃあ言いながら海に入り、若者達は泳いでて、とにかく太陽の下みんな笑顔で楽しそうで、沐浴というか単なる海水浴にもみえる。海中は水の流れが速くて岩がごろごろしているので結構危なかったけれど、私もきゃあきゃあ沐浴して楽しかった。ガートで服を乾かしていたらまたナンパされた。

 

日没が特別に美しくみえるというサンセットビューポイントに夕方行った。確かに美しい。大きな岩がたくさんあり、その上で瞑想する白人おばさんを見た。帰りは徒歩にてナイスな気分。すぐ、敬虔なるインド人満載の水色壁の美しい店でミールスを食べる。店員にファンタをすすめられて困った。ミールスの味が薄かった。

食後に土産ものゾーンで60ルピーもするお香を買ったが、今考えてみると120円なのでぜんぜん高くもなんともない。でも、インドにいると60ルピーが貴重に思えるんだよなぁ。

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